日常のささいなストレスが蓄積されて、いつの間にか自宅での休息時間も暗い気持ちで過ごしていた。
そんな女性たちにリフレッシュと癒しを提供できる『ホームケア』というコンセプトでのルームフレグランス商品を作りたいというご希望でした。部屋ごとに香りを変えて、日常のふとした瞬間に香りを楽しんでいただけるような、優しい香りを何パターンか作ることにいたしました。
容器・容量・リードの種類などパッケージは未定のため、全て弊社からの提案で進めることとなりました。

PART-1　大切な空間を彩る香りを探す

当初は精油の香りだけで進めていましたが、精油だけでは表現するのが難しい香りがあることがわかりました。
そこでフレグランス原液から作ることになりました。日本の住居にふさわしい控えめな香りで、海外製品と差別化を図りました。

香調例

PART-2　環境にも配慮した製品

パッケージはガラス瓶から選ぶことになりました。
ナチュラル感は残しつつカジュアルすぎない上質な空間を作りたいという希望があり、特徴ある形状の瓶をお選びになられました。商品を入れる箱は森林保護がうたえるさとうきびの絞りかすから作られた非木材原料の紙で作ることにしました。少し遊び心のあるデザインにしたいというご希望だったので、シンプルカジュアルな雰囲気のパッケージで、最終的には原価を抑えるために過剰包装と思われる箇所をそぎ落とす作業がありました。
ラベルは環境配慮型インキを使用して印刷しました。

PART-3　香りをビジュアルで伝える

香り・量・容器が決まったのですが、スティックは最後まで迷われました。
リビングには季節感や華やかさ。寝室には落ち着きと静謐感。玄関はスタイリッシュモダン。1つずつコンセプトが違ったので、どのようなシーンにもなじむスティックを選ぶのは難しかったです。
輸送箱のサイズに制限があり、悩ましい限りでした。
そのため、リードスティックはご支給になりました。
素材感や色が与える印象は影響力があり、見た目でルームフレグランスの魅力を表現するように工夫しました。
香りを嗅がずに購入される方のために、こだわりをパッケージデザインで訴求するように努めるのは大切です。

ご希望ロット

PART-4　顧客主義で物づくり

製品化してしばらくしてから気づいたことを付け加えます。
瓶の形状によって、狭い場所に置くとちょっとしたことで転倒してしまうという意見もありました。底の安定した形の容器が長く愛用いただくポイントのひとつです。お部屋によって香調を変えて提案したのは良かったです。
また、洋服を保管している部屋にディフューザーを置くとほんのりと香りが移って、香水や柔軟剤ほどではないですが、嫌な臭いをマスキングして良かったという声もありました。エンドユーザーの生活を把握して、商品開発していくのが愛される商品を作る近道です。

商品化まで安心してシリスジャパンにお任せください

今回の案件のように、シリスジャパンでは商品化に向けてクライアントの思いを汲み取り、最適な方法で理想を実現させるため、様々な角度からアドバイスさせていただきます。ただし、ご予算やスケジュールなど理想と現実の隔たりについてクライアントのために諫言させていただくこともございます。
これからもクライアントのルームフレグランスビジネスが拡大するように、豊富なラインナップを揃えるべく新しい香りを今後もご提案してまいります。